梅雨のRelaxing

 

Y.S.PARK Official Blog

 

Welcome To Y.S.PARK

 



 

 

- Relaxing - 

 

梅雨の時期、湿度が高くなると髪の毛が湿度を吸って膨張します。髪は天然繊維ですので、乾燥すると収縮し、濡れると膨潤します。6月から9月までの間、アジアの気候は高温多湿でベタベタ過ごしにくい時期でもあります。ヘアスタイルに関しましても、セットがすぐに崩れたり、くせ毛の場合は、うねりや膨張、人によっては爆発したように膨らみますので、なかなか悩みの種です。この時期だけ一年に一回の限定でストレートパーマを施す方もいらっしゃいます。

肌にとっては、潤い乾燥しませんのでとてもいい時期なのかもしれませんが

 

Y.S.PARKではストレートパーマをRelaxing(リラクシング)といっていますので、ここでもRelaxingと呼ばせていただきます。

海外でStraight Permと言っても通うじません。世界の共通語はRelaxingです。髪を施すのに「くつろぐ」という表現はなかなか洒落ています。

 

一本のタオルを両手で持ち「ネジネジ」したところを想像してみてください。そして片方の手をパッと離す。そうするとタオルは「ダラー」となります。そのようなイメージかと捉えてください。それが「Relaxing」です。

- くせ毛 - 

 

Relaxingを施す際、ただまっすぐにくせ毛を伸ばすというより、「どのような悩み」があるかがポイントになっていると思います。お客様の話をよく聞いてみると、まっすぐにしたいというより、おさまりが良くない、うねる、膨らむ、ツヤがほしい、湿度に弱い、ブローが大変。などさまざまで、それは決してまっすぐにしたいからではなく、髪質や手入れが難しいという問題が多いのです。

ですので、まずは、悩みや手入れの仕方をお伺いして、それからどのようにするかの決めていきます。

 

髪のくせは、いろいろな理由によって起きているのですが、まず、生えグセ、毛流の問題、特に生え際や、耳から下のあたりに多いのですが、まっすぐ真下に向かって生えておらず、生え方が斜めを向いている毛根があります。髪は重力で真下に落ちますので斜めに向いているものが、真下に落ちる。それだけで「うねり」ます。ロングヘアの場合、内側の部分にあたりますので内側でうねって持ち上がってきます。それだけでもおさまりが良くない感じです。

 

また、栄養の片寄りによってもくせが出ます。くせ毛の場合、ほとんどは乾燥毛です。それだけでもバサッ、フワッとしてしまうのですが、一本の髪のなかでも栄養が所々かたよっているとそれがくせになります。どういう理屈なのかは化学的に理屈あるのでしょうが、このような場合は、目的に合ったトリートメントをすることによって、かなり改善することができます。

 

もう一つは縮毛です。縮毛は毛穴の中がネジの穴のようになっていますので、生えてくる段階から、ツイストし、ねじれて生えてきます。

髪の毛は、直毛は真円に近い断面、くせ毛は楕円の断面になっています。ですから縮毛の場合、楕円がねじれていますので、触った時に細かいザラザラ感があります。きしめんがねじれていると想像すると分かりやすいかと思います。そのねじれ具合によるのでしょうが、ねじれが入ったくせ毛は、ブローをしてもなかなか矯正できず、結構厄介です。

ほとんどのくせ毛の場合、毛流問題、コンデション問題、縮毛問題のミックスで成り立っています。

- Material Control - 

 

お客様の悩みをお伺いして、髪の毛の状態を触診し、どこがどのようにくせが強いのかなどを確認した上で施述に入っていきます。

あまり認知されていないことですが、Relaxingは、強くかけることや、弱くかけることができます。そして、使用する薬品も著しく進歩をしていまして、あらゆる髪質に対応できるように、軽さを重視したもの、重さを重視したもの、ダメージを考慮したもの、とにかく強くかかるもの、といろいろ特性をもたせた商材があります。単発で使用することはほとんどないのですが、髪質や目的に合わせて2~3種類をブレンドします。

さらに、混ぜ合わせた薬品に保湿成分などを合わせていきます。髪質を硬化、ハリコしをつくるケラチンタンパク質。保湿効果のあるタンパク質、皮膜形成するもの、などを髪質、目的に合わせ融合させます。トリートメント成分は、あらかじめ毛に施して行う場合、薬剤にブレンドする場合と使い分けます。

 

このように、いろいろな配合をしていくことで、「湿気に強い髪質に近づける」「おさまりが良い髪質に近づける」「ツヤのある髪質に近づける」「手触りを重視」など、髪質の質感コントロールをおこないます。それに「どのようなストレート形状にするか」ということがプラスされる。

 

髪質自体を本当に変えることはできませんが、できる限り近づけることで、かなり改善される。そのような考えです。ストレートの強弱だけでは、お客様のいろいろな悩みに対応できません。悩みのほとんどは根本的な髪質の問題が大きいのですから。

- オモカル - 

 

くせ毛の方の理想の髪質は「しっとりさらさら」です。保湿がたっぷりと詰まった、プルンとした、触るとしっとりの直毛。さらに欲張ばって、それでいて手触り、櫛通りのよい、サラサラした髪質です。

しっとりした質感は保湿の高い、油分の強いトリートメントを施していくと髪に重みがでて、深みのあるしっとりとしたツヤがでます。

 

逆にサラサラな質感はどうかといいますと、あまりしっとりしていない保湿の「軽さ」です。どちらかといえば保湿でも、潤いを与えるもの、乳液というより化粧水のような「みずみずしさ」の質感でしょうか。この「しっとり」と「さらさら」は相反するところにあるように思います。保湿的な分野でいえば、重い、なおかつ軽い「重軽(オモカル)」にあたります。

 

このオモカルを作り込んでいくのが大変です。元の髪質から保湿を入れながらRelaxingをするのですが、重過ぎるストレートヘアは、俗に言う、「のり状態」。のりを貼り付けたようなベッタリとした仕上がりになってしまいます。

反対に、軽めにし過ぎては、サラサラどころかパサパサのドライなストレートで綺麗に見えません。これは「パササラ」と言います。

丁度良い塩梅は一点しかないのでしょうが、そこが重要になります。

- Complete -

 

以前、Relaxingを施述していたところ、同僚の外国人Stylistに「あのお客さんはストレートヘアなのにどうしてRelaxingをするのだ?」といわれたことがあります。「日本人のストレートヘアは、Perfect , Complete (100%) でなければストレートヘアといわない。」と答えたところ、両掌を上げ首を傾げていました。

それだけストレートヘアに対して、命を懸けて取り組んでいるのが日本人なのでしょうか。黒髪ロングストレートが、日本人のシンボル的なヘアスタイルだとしたら、やっぱり、熱いと思います。世界に誇るAsian Beautyの最も代表的なスタイルなのかもしれません。

 

直毛の人に話を聞くと、くせ毛がうらやましい。だってパーマかけないでいいでしょ。といいます。確かに、直毛の人はどんなに後ろに流れるようにカットをしても、前にバサッと落ちてきます。Bob Styleでは切り口の断面がやけに生ナマしく、ショートに関しては、どう切っても河童のようですから

 

皆さん、それぞれ悩みがあり、どちらかといえば自分が持っていないものを欲しがるのが正直なところでしょうか。

 

Keisuke Moriyama

 

 

 



当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載無断使用を禁止します。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.